国道299号 麦草峠
長野県 40高中
日本で最も高い場所にある「40高中」。それは現役の国道299号、麦草峠にあります。
路面に道路標示が記される形式は、各県により違いがあるもので、例えば長野県では、上り車線と下り車線の道路標示が、数百mも距離をおいて記されているという、距離あたりの道路標示の個数が少なくなる形式です。にもかかわらず、麦草峠に残る「40高中」はなんと5つ!しかも1つは標高2000mを越える場所にあるのです。
きわめて高い標高のクリアな空気がもたらす、深く青い空の下の「40高中」。広大な景色に劣ることなく、堂々たる自己主張を果たす3文字。この景色でこの存在感!
「40高中」という道路標示が持つポテンシャルを存分に感じさせてくれます。
車を止めて眺めるには、かなり歩かなければならない場所にある40高中もありますが、駐車場に車を止めて歩いてすぐの場所にもありますので、ドライブの際はぜひ足を止めてじっくり眺めてみてください。ただし現道ゆえ特に観光シーズンの交通量はそれなりに多く、走り抜ける車のスピードも高めです。路肩から眺めるだけにしておいたほうがいいでしょう。
現道となります、といつ除去されてもおかしくないわけで、果たしていつまで残っていてくれるのかわからないものです。ただ、法律により効力を失っても、県によっては路面の制限速度の道路標示を強調する意図で、「高中」の文字を残しているのかもしれません。
40高中
旧道に残る最も美しいもののひとつ