かれこれ2003年から、産業遺跡や廃道を巡って日本各地を旅していますが、旅路で見かけるたびに気になっていた道路の景色がありました。それは、街灯が連なる夜の商店街。見かけるたびに「撮りたい」という思いは強くなりました。
2013年9月、「道だけが残ったその先に」に続く、道路写真集として纏め上げることを決意しました。数々の夜の街並みを巡っては、価値あるものを撮り集めました。遠方だけではなく、地元埼玉にも価値のある街並みがあったことに改めて気づきました。
この写真集、決して「シャッター街の写真集」に思われるようなものにしたくなかったのです。自分を惹きつける商店街に敬意を表したい。夜間であれば、表面的な外観より、奥深い美しさが際立つはず。そう思い年月を重ねた街並みの美しさを撮り残したのが、この写真集です。
世代交代から避けられない街並み。今も色褪せず栄え続ける街並みもありますが、多くは限りあるものです。
RoadJapanDisplayと同じくリング製本を採用し、ページ左側の写真は、本を180度折り返して立てかければ、そのまま飾って頂けます。
A4フルカラー40ページ。北は福島県二本松市、南は福井県福井市まで17の街並みを、それぞれ2ページにわたり紹介しています。
今回は一つ一つの街並みに解説を添えました。
表紙は観光地「小江戸」として再興に成功した川越街道から。本文では街並みひとつを、4枚の写真と文章で紹介しています。
撮影時間は真夜中もしくは夜に。三脚は使わず明るいレンズを使い、通りすがりに撮影しています。旧道の商店街のから、駅前に寄り添うバスターミナルまで紹介しています。
新旧の街灯の色と形が織りなす世界。ぜひご堪能ください。